2024年5月、岸田総理大臣とAppleティム・クックCEOのテレビ会談で「2025年春頃にiPhoneのApple Walletにマイナンバーカード機能を実装する」と発表され、多くのユーザーが心待ちにしていました。しかし、待望のiOS 18.5がリリースされても、その機能は影も形もなく、期待は大きな落胆に変わりました。本記事ではこれまでの経緯を振り返りながら、なぜ見送られたのか、そして次にいつ搭載される可能性があるのかを整理してご紹介します。
プロジェクトの背景と期待の高まり
- 政府とAppleの合意
2024年5月30日、岸田総理とティム・クックCEOが「2025年春にiPhoneでマイナンバーカードを使えるようにする」と合意。日本で初めてApple Wallet上に公的身分証を展開するプロジェクトとして、大きな注目を集めました。 - Android先行サービスとの整合性
Android端末ではすでに2023年から電子証明書搭載サービスが稼働中。多くの事業者・利用者が参加していることから、「iPhone対応で一気に普及するはず」と大きな期待が寄せられていました。
これまでの主なタイムライン
- 2024年6月
デジタル庁の検討会で、Androidサービスの拡大状況が報告されました。 - 2025年2月
iOS 18.4/18.5ベータ版の解析で、Walletアプリ内にマイナンバーカード関連のコードやアイコンを発見し、「春には動くかも?」と期待が急上昇。 - 2025年4月
ITmediaやDIMEなどが「2025年春後半のリリース見込み」を報じ、ユーザーの期待は最高潮に達しました。
iOS 18.5で何が起きたか
- RC版ですら未有効化
5月上旬に開発者向けRC(Release Candidate)版が配布されたものの、Walletの「マイナンバーカードを追加」メニューは一切登場せず、機能は未有効化のままでした。 - 正式版でもスルー
5月12日に公開された正式版でも、待望の登録機能は追加されず、多くのユーザーにとって肩すかしとなりました。
もどかしい気持ち
- 「春には使える」は幻だったのか…
発表当初から「春にはすぐ使える」と信じていたのに、iOS 18.5では期待が裏切られ、歯がゆさが募ります。 - ユーザーの失望と不安
ビジネス利用や緊急時のデジタル身分証として活用したい声が多い中、一向に前進しない状況に不安の声も上がっています。
次はいつ?実装タイミングの予測
- WWDC 2025(6月初旬)での発表に期待
毎年6月に開催されるAppleの開発者会議で、iOS 18.6以降の正式対応スケジュールがアナウンスされる可能性が高いです。 - iOS 18.6〜18.7での実装見込み
Appleのアップデートサイクルから考えると、βテスト開始から正式配信まで約1〜2ヵ月。βが6月に始まれば、夏(7〜8月)には一般配信される見通しです。 - 秋リリース説も
デジタル庁のロードマップでは「春後半以降」としか記載がなく、別機能のリリース予定もあるため、秋リリースのiOS 19でまとめて対応される可能性も考えられます。
おわりに
iOS 18.5での未実装に肩を落としながらも、次のアップデートこそ本当に「Walletでマイナンバーカードが使える日」になることを願っています。最新情報は定期的に「設定>一般>ソフトウェア・アップデート」でチェックしてください。次のバージョンでの実装を心待ちにしましょう!
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