はじめに
2026年3月末、私は今、韓国・ソウルへ向かう準備を整えています。
今回の旅の目的は、単なる観光ではありません。急速に進化を遂げ、社会の至る所にAIが溶け込んでいる「韓国のDX最前線」を肌で感じるための視察旅行です。
2泊3日という限られた時間の中で、主に業界の役員で構成するチームがいかに効率よく、かつ深く現地を観察できるか。その勝負は、日本を出る前の「トラベルDX」からすでに始まっています。
なぜ今、韓国なのか? — AIが「空気」になる社会
今、世界中でAIの社会実装が叫ばれていますが、韓国のスピード感は群を抜いていると言われています。2026年現在、ソウルの街角ではAIが単なる「便利なツール」を超え、決済、移動、そして労働のあり方にまで深く浸透しています。
特に少子高齢化という日本と共通の課題を抱える隣国が、テクノロジーをどのように「解決の鍵」として社会に組み込んでいるのか。それを見聞きすることは、日本のビジネスシーン、とりわけ私たちが向き合う労働環境の未来を考える上で、避けては通れないステップだと確信しています。
機動力を最大化する「トラベルDX」の実践
今回の視察は10数名という団体移動ですが、この人数の中で自分が空港や街中でバラバラにならず、かつストレスフリーにソウルの街を駆け抜けるため、次の3つのデジタル・セットアップを徹底しました。
eSIM:着陸した瞬間、みんなと「即座に」つながる
かつては現地のカウンターに並んでSIMカードを購入したり、重いWi-Fiルーターを共有したりするのが当たり前でした。しかし、今回の武器は「eSIM」です。
- 物理的な手間をゼロに: 日本にいる間に設定が完了。SIMカードを抜き差しして、元のカードを紛失するリスクもありません。
- 「待ち時間」の解消: 入国審査の列に並んでいる間に、すでに地図の確認や連絡準備ができる。この「着陸即始動」のスピード感が、団体行動を支える生命線となります。
入国カードの電子化:紙とペンを捨て、2026年スタイルの入国を
機内でペンを取り出し、揺れるテーブルで入国カードを記入する……。そんな光景は、2026年の視察には似合いません。実は、韓国では2026年1月から紙の入国申告書が原則廃止され、オンラインでの事前申告が義務化されています。
- 電子入国申告書(e-Arrival Card): 日本国籍者のK-ETA(電子渡航認証)は2026年末まで免除されていますが、代わりにこの「電子入国申告書」の事前提出が必須となりました。出発の3日前からスマホで登録でき、発行されたQRコードを提示するだけで入国審査をスマートにパスできます。
- 団体管理の負担軽減: ペーパーレス化により、事務局側でもメンバーの登録状況を一目で把握できるため、到着直後の初動が劇的にスムーズになります。
ホテルでの「メモ化」作業:MacBook(2016)で記憶を資産に変える
視察で得た膨大なインスピレーションは、鮮度が命です。一日の終わりには、ホテルのデスクで愛用のMacBook(2016)を開き、その日のうちに「メモ化」する時間を設けています。
- 機動力重視のデバイス選択: 2026年現在も、その薄さと軽さから旅の相棒として信頼を置いている2016年モデル。使い慣れたキーボードで、現地で感じた熱量を素早くテキストに落とし込みます。
- Dropboxへの即時集約: スマートフォンで撮影した現場の写真や、MacBookでまとめた視察記録は、すべて即座にDropboxへアップロード。参加メンバーそれぞれの視点や資料が一箇所に集約され、帰国後すぐに実務へ転用できる「生きたデータベース」へと昇華させます。
視察の狙い:日本のバックオフィスへの「逆輸入」
今回の出発にあたり、私は一つの仮説を立てています。
「AIは人の仕事を奪うのではなく、人がより人間らしい判断に集中するための『余白』を作るものである」ということです。
日本の士業の現場や中小企業の管理部門において、属人化している業務やアナログなプロセスをどう変革できるか。韓国の企業がAIをどのように「同僚」として迎え入れているのか。そのヒントを、現地のオペレーションの中から見つけ出したいと考えています。
準備は整いました。
デジタルを武器に、2026年のソウルが放つ熱量の中に飛び込んできます。

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