以前、「GビズIDに基づくe-Gov電子申請」が便利になってきています」「労働基準監督署への電子申請では、電子署名・電子証明書が必要なくなりました」というのを投稿しましたが、今回は私たち社労士が代行する場合はどうなのかという話です。
代行申請の流れ
通常私たちが、事業所(会社)から依頼を受けて電子申請にて手続きを行う際、一般的には次のような流れをとります。
- 手続き依頼を受ける
- 代行証明書をもらう
- 手続き書類を作成する
- E-Govなどで送信する
そして、実際に電子申請を行う場合、ログインの際や厚労省などに送信する時に電子署名・電子証明書が必要かどうかをめぐって、以下の3つのパターンがあります。
- IDとパスワードだけで申請できる場合
- GビズIDのように2段階認証が必要な場合
- 電子署名・電子証明書が必要な場合
電子申請が始まった頃は、ほとんど全ての申請に電子署名・電子証明書が必要とされてきましたが、2020年4月からGビズIDを使った申請が加わり、2021年4月には、今のところ監督署関係の一部にしか適用されていませんが、IDとパスワードだけで申請できるものも出てきました。
社労士もGビズIDの取得を
2021年9月現在では、GビズIDを持っていれば、年金事務所、ハローワーク、労働基準監督署への電子申請手続きのほとんどが可能になってきています。このことは、私たち社労士が当然事業所(会社)から依頼を受けて行う手続きについても事業所(会社)と同じことが可能になってきております。
つまり、私たち社労士がGビズIDを取得して、e-GovなどにGビズIDでログインし、申請の際に、事業所(会社)からいただいた代行証明書(委任状みたいなものと思ってください)を添付すれば、今まで必要だった電子署名・電子証明書が不必要になったということです。私からすれば、結構すごいことです。
もっとも、電子署名・電子証明書が必要な手続きが完全になくなるわけではありませんが、感覚的ではありますが、それでも私の事務所で手続きしている90数%は、GビズIDで可能となっていることは間違いありません。社労士もGビズIDを取得することにより、電子申請が大いに進むことを期待しているところです。
今後の動きに注目
2021年9月1日、デジタル庁が発足しました。私の関心事は色々ありますが、電子申請との関係では、遅かれ早かれ整理もしくはシステムの統合が進んでゆくとは思いますが、マイナンバーカード、マイナポータルなどとの関係に注目です。新しい動きが出てきたら、また紹介することにしましょう。
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